コラム1

『他武道・格闘技から見た日本拳法』

高宮潤一5級

 私は、空手や総合格闘技を10年程練習し、現在は当会で2年弱稽古をさせて頂いている者です。私なりに他武道(格闘技)と比較した上での日本拳法の特徴を述べてみたいと思います。
 まず第一の特徴は、独自の強固な防具を用いて実乱撃(スパーリング)を行う点です。これは日本拳法の最大の特徴ですが、自由に思いきり打ち合えるため、「間合いのやりとり」や「当て勘」が「安全」に身につきやすいです。防具を用いて稽古を行う武道は他にもありますが、日本拳法ほど「安全に」「しっかり打てる」武道はなかなかないと思います。
 次に、ポイント制を採用している点です。防具が強固であると、むやみに打ち合いがちですが、ポイント制を採用することで、それを阻止しています。これは、不要なダメージの蓄積を防止する上でも重要です。また、実乱撃では、コンビネーションのやりとりが中心となりますが、しっかりした打撃しかポイントにならないため、一つ一つの技に極めが生まれやすくなります。
 三番目に、下肢への攻撃が制限されている点です。ローキックは有効な技ですが、ともすると我慢比べになってしまい、他の技の上達の妨げになります。また、他の蹴り技に比べ中に入られやすいため、バーリトゥード等の総合格闘技の試合では、ローキックの打ち合いになることはあまりありません。日本拳法の場合は、足払いは認められていますので、下肢への攻撃に意識を持ちつつ、不要なダメージの蓄積を減らすことができます。
 いろいろと日本拳法の長所ばかり書きましたが、もっと過激で実戦に近い武道はあるし、逆にもっと安全でのんびりしたものもあります。ですが、日本拳法ほど、「実戦性」「安全性」「武道としての日本文化」を高いレベルで維持している武道は他ではなかなか見られません。初心者の方でも、努力に見合った上達が実感できると思いますし、また、日本拳法は「安全に」「何をやってもいい」武道なので、他武道経験者は、その経験を日本拳法に活かせる部分が多いのではないでしょうか。

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